読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

朗読×劇『ほしのこえ』(ソワレ)@CBGKシブゲキ!!

theatre vox

この舞台のことを知ったのが24日の夜、仕事帰りの電車のなかで、そのときはもう既に25日のチケットは売り切れていました。そしてわたしが行きたいと思ったのは25日のソワレ。必死でツイッター検索して当日券情報をゲットし、間違えて隣のマウントレーニアに入ってしまいそうになりながらもなんとか当日券の抽選にぎりぎり滑り込むことができました。しかも実質最前!!!!!(ほんとは2列目なんだけど前に座席がない場所なので)
新海誠作品がすごく好きかと言われるとべつにそうでもなくて、むしろどっちかというと苦手だったんだけど、なんでそんなほとんど衝動的にシブゲキに行ったかというと、自分でもよくわかんない。でもじゃあ舞台自体が楽しめなかったかと言われたら全然そんなことはなくて、事前にツイッターで見た評判があんまりよくなかったから期待値が低かったせいもあるけど、ずっと物語に引き込まれて泣いてた。よくよく冷静に筋書きを振り返ってみるとけっこう陳腐だし、ツッコミどころが多いんですよ、宇宙からどうやってメールしてるんだよとか、艦隊の任務期間長すぎじゃないかとか、そもそもまず義務教育終わったか終わらないかくらいの子供を宇宙に連れてくか?とか。あと家族の存在が全然ないのもセカイ系ぽいよなとか、ノボルは結局最後それでいいのかとか、あとから考えたらいくらでも弱い点があるんだけど、そういうストーリーの陳腐さを陳腐でなくするような演者の佇まいがあったなと感じました。演技力とかっていうよりも、みんなその佇まいに圧倒的な説得力があった。でもマルちゃんの役のひとは安心感があったなあ。あとやっぱりみかこしがすごい。全身からエモーションが溢れているというか。おかげでノボルとヒカリが仲良くしてるシーンは本気で胸がざわざわしてしまった、ミカコがひとりでこんなに苦しんでるのに……って。
そしてみかこしもそうなんだけど、ふつうだったらこんなやついねーよ!!ってなりそうな役の設定も、裕一郎さんから漂う地方進学校のエリート感が打ち消していた。もちろん原作つきだから当て書きではないのだけど、でもひょっとして裕一郎さんに合わせて書いたのではないかと思ってしまうくらいはまり役だったのではないでしょうか。舞台は初めてだと言っていたけど全然そんなふうに感じなかったのは、いわゆる朗読劇でもなく完全なストレートプレイでもなく、モノローグ主体に進む構成もあったのかもしれない。だから演技の幅という点ではまだまだなのかもしれないけど、それはそれで今後もまた舞台で演じることにも挑戦してほしいなあと思いました。なにより姿勢がいいのが良いなあ。実際の身長よりもずっとすらっとして見える。学ランも半袖ポロシャツも航空学校の制服も最後に着てるワインレッドのロングコートもどれも、お召し物がとてもよく似合っていてすてきでした。
『24歳になったノボルくんへ。
 わたしは15歳のミカコだよ。』
ラストのこの2行を思い出すだけでいまでも胸がつまってどうしようもなく泣きそうになります。どう考えてもハッピーエンドとは言えない終わり方だからこそ、自分のなかにわだかまりのようなものが残ってまだ消化しきれないでいます。。でもとにかく観に行ってよかったのは確か。もっと早く知っていれば24日も行けたのにな。。なんかいろんな意味で心奪われてしまう舞台でした。